DD-WRT化したWHR-G301Nを純正ファームウェアに戻す

Linux
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自宅のJcom回線が1Mコースから12Mコースになったことにより、サブ回線として常用することにしました。

以前の記事:JCOMの1Mコースが増速へ。料金そのままで12Mコースになりました。


とりあえず過去に使用していたバッファローのWHR-G301NをJcom回線につなごうと思いましたが、これDD-WRT化されていました。

DD-WRTのままで使い続けてもよかったのですが、純正ファームウェアに戻せるか検証もしてみたかったのでやってみました。

なお、DD-WRTから純正ファームウェアに戻す方法はいくつかあり、代表的な手法が、TFTPを使って純正ファームウェアを転送する方法です。
TFTPで転送する場合も、Windowsのコマンドプロンプトで行う方法、Linuxのターミナルから行う方法などがあります。


Windowsでやる方法は、ファイル転送のタイミング合わせが難しいとのことなので、今回はLinux(Kali linux)で作業を行いました。
(おそらく一番難易度が低いと思われます。)

                 

DD-WRTとは

この記事をご覧の方の多くは、DD-WRTを知っているでしょうが簡単に説明します。


DD-Wrtとは、

ゲートウェイ、無線LANアクセスポイントなどの組み込みシステム用ファームウェアとして開発されているLinuxディストリビューションの一種である。OpenWRTを元にして作られている。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/DD-WRT

簡単に言うと、ルーターの機能を拡張したり、増やしたりできるカスタムファームウェアなのです。

搭載できる機能は機種により異なりますが、純正ファームウェアでは使えない種類のVPNをサポートできるようになったり、DDNSが使えるようになったりと便利です。

※WHR-G301NでOpenVPNができるか画策しましたが、ハードウェアの仕様上(メモリとRAM)扱うことができないようです。

純正ファームウェア 戻し作業

先述しましたが、移行の作業はKali Linuxで行っています。

DD-WRTの初期化

WHR-G301N本体の底面にある、「RESET」ボタンを5秒ほど長押しし、初期化しておきましょう。初期化後にルーターの電源は切ります。

純正ファームウェアの入手

DD-WRTからバッファローの純正ファームウェアへ戻すには、公式HPから純正ファームウェアを入手しなければなりません。


ダウンロード:https://www.buffalo.jp/product/detail/software/whr-g301n.html
※この記事を書いている時点での最新版ファームウェアはVer.1.86です。
※Windows版は拡張子が.exe、Mac版は.zipです。私はMac版をダウンロードしました。

ダウンロード先は任意のディレクトリで大丈夫です。

純正ファームウェアの展開

ダウンロードしたファイル (whrg301n-186.zip)を展開します。

whrg301n-186.zipがあるディレクトリに移動します。

zipを展開します。



展開したフォルダへ移動します。

 

                 

LANケーブルでルーターとパソコンとつなぐ

Network Managerを停止する

IPアドレスを設定する

サブネットマスクを設定する

ルータのMACアドレスとIPアドレスを登録する

※MACアドレスはルーターによって異なります。G301Nの場合は、デフォルトのSSIDがMACアドレスになっています。

tftpの事前準備

tftpコマンド実行

転送先を指定する

詳細表示モードをオンにする

バイナリモードをオンにする

パケットトレース機能をオンにする

パケット送信間隔の指定

1秒毎に再送するように設定

タイムアウト時間を指定

60秒でタイムアウトするように設定

設定の確認

これは確認するためのコマンドなのでどのタイミングで実行してもよいです。
これまでの手順を行っていれば、実行しなくても問題ありません。

ファイルを転送する

ルーターの電源を入れる

ファイル転送後速やかに電源を入れます。
tftpのタイムアウトエラーが出たら失敗です。
成功するまでトライします。といっても高確率で成功します。

成功時のターミナルのスクリーンショットがないのですが、ファイル転送に成功すると文字が大量に表示されて画面が流れます。

ルーターのランプ確認

ファイル転送に成功にすると、ルーターのDIAGランプが点滅し、しばらくすると画像のようなランプ状態となりました。

以上で、純正ファームウェアに戻す作業は終了です。

Linuxをそのまま使用する場合は、停止したNetwork Managerを再開しましょう。
IPアドレスも必要に応じて設定しなおします。

私はめんどくさがりなので端末を再起動しました。

                 

作業の感想(反省)

今回の作業はハマりました。

多くの先人達のWEBページを見ましたが、なぜかうまくいかなかったのです。
原因は”思い込み”です。もっと言うと、文章をよく読まないことです。

転送先のIPは192.168.11.1を指定しますが、DD-WRTの管理画面には192.168.1.1でアクセスできます。

そのため、MACアドレスの登録も転送先の指定もIPアドレス192.168.1.1に対して行えばよいと勝手に思い込んでいました。

しかしこれではうまくいきません。
当然ですが、putコマンドがひたすらタイムアウトしてしまします。
なぜだろう、なぜだろうと時間がすごくかかりました。

書いてある通り、MACアドレス登録と転送先IPアドレスを192.168.11.1にしたところ、すんなり転送が成功しました。

書いてあることをよく読み、作業しないとうまくいかないということです。
手順に書いてあることを確実に実行していけば、作業時間はそんなにかからないでしょう。

バッファロー製のルーターの多くがDD-WRT化できます。
中古で安く入手できるバッファロー製のルーターにカスタムファームウェアを入れることが今後もあると思います。純正ファームウェアに戻す手順はバッファロー製であればほとんど同じです。
その時には私自身、この記事を振り返って作業しようと思います。

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