IIJ SEIL/X1とDesktop VPNが期間限定無償提供

ネットワーク
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新型コロナウイルスの影響により、企業ではテレワークの導入が盛んです。
そのような状況の中で、先日の記事で紹介した株式会社ソフトイーサのDesktop VPNに続き、株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)のSEILが期間限定で無償提供されることになりました。

IIJ、企業のテレワークを支援するリモートアクセス環境を5月末まで無償提供https://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2020/0313.html

新型コロナウイルス感染防止のためテレワーク用 Desktop VPN 無償開放を実施https://www.softether.jp/7-news/2020.02.21

新型コロナウイルス感染拡大によるテレワークをサポートするため Desktop VPN 無償開放を延長

偶然ですが、どちらのサービスも使用したことがあるので簡単な比較をしてみます。

                 

IIJ SEIL/X1とは

SEILダウンロードサイトより
https://www.seil.jp/product/download.html#dl__material

IIJといえば、個人向けには格安SIMのIIJ mioやプロバイダのHi-Hoが知られています。法人向けのサービスでは、データーセンターやIIJ GIO、広域イーサーネットといった、ネットワークサービスの種類が豊富で強みがあります。実は日本初の商用インターネットサービスプロバイダーだったりするので、その特色が現在も残っている印象です。

IIJのSEIL(私はザイルと呼んでいました、正しいかは不明)は法人向けの高機能ルーターで、L2TP/IPSecによるVPNによるリモートアクセス機能を持ったネットワーク機器です。
SEILを遠隔から操作できるIIJ SMF sxサービスを契約していれば、サービス管理サイトであるIIJサービスオンラインからSEILを操作することができ、WEB画面から機能のカスタマイズを行ったり、ルーターのconfigを触ったりできます。

SEILでVPNサーバーを構築し、ユーザーPCにVPN設定をすればリモートアクセスが可能になり、社外から社内ネットワークへアクセスできる環境を作ることができます。



Desktop VPNとは

Desktop VPN オンラインサービスの Web サイトから引用

Desktop VPNは株式会社ソフトイーサが提供するVPNサービスです。
SoftEther VPNを開発した筑波大学の 登 大遊 さんが代表をしているのが株式会社ソフトイーサです。
ソフトイーサとはVPNサーバー機能をハードウェアを使わずに、ソフトウェアで実現するというもので、企業向けの高価格な機器を購入しなくても、パソコンのOS上でルーター機能を実現することができます。
Desktop VPNも同様に、利用者は別途機器を用意しなくても、提供されているソフトウェアをパソコンにインストールすれば使用可能です。
そのため、手軽に導入することができます。



比較

無償提供されるSEIL/X1とDesktop VPNで、リモートデスクトップ(RDP)によるテレワークを想定して比較します。
この比較は私の個人的な主観に基づくもので、絶対的な優劣を表現したものではありません。
どちらのサービスが適しているかは、利用環境やシーンにより異なりますし、無償版と有償版ではサービス内容が異なる部分がありますのでご了承ください。

SEIL/X1 Desktop VPN
  • ネットワーク知識を持った担当者が必要
  • VPNユーザーのアカウント作成が必要
  • アカウント毎に利用の開始/停止ができる
  • 各PCにVPN(L2TP/IPSec)の設定が必要
  • 同時接続数は50アカウントまで
  • 使用できる回線の種類がフレッツ回線
  • RDPできるPCが必要(WindowsであればPro)
  • SEILに比べて必要なネットワーク知識が少ない
  • 無償版ではユーザー登録不要
  • 利用PCにソフトウェアのインストールが必要
  • ユーザー管理ができない
  • 同時接続数の制限はないが、混雑時は有償ユーザーが優先される
  • インターネット接続があれば回線の種類は問わない
  • Windows HomeでもRDPできる



                 

感想

SEIL/X1

既存の社内ネットワークへのSEIL導入は、SEIL以外のネットワーク機器の設定も変更が必要になるため、若干ハードルが高い気がします。
難易度を言葉で伝えるのは難しいのですが、IIJ Engineers Blogの以下の記事を抵抗なく読み進められる方であれば導入できると思います。
テレワーク環境を手軽に構築!即日・無償提供の「SEIL」の使い方
https://eng-blog.iij.ad.jp/archives/5488
有償版とは違い、無償版は導入サポートがありませんので知識と経験はある程度必要になります。
IIJのリモートアクセスではユーザー(アカウント)毎に利用の開始/停止が可能なため、隠れて社員が仕事をすることを防止することができます。管理側からすると運用が煩雑になりますが。。。

プレスリリースには記載がありませんので正確な情報が分かりませんが、Windowsのリモートデスクトップ接続の機能を使用するのであれば、接続先のパソコンはRDPができる必要があると思います。つまりWindows10 であればProfessionalが必要になります。Active DirectoryでWindows PCを管理している企業であれば問題ないと思います。


Desktop VPN

既存の社内ネットワークを変更せずに、テレワークをとりあえずやってみるのであればDesktop VPNは良いと思います。接続先と接続元のそれぞれのPCにソフトウェアのインストールと簡単な設定が必要ですが、導入は非常に簡単で時間がかかりません。

ソフトウェアのインストールには管理者パスワードが不要なユーザーモードもあり、導入しやすい設計になっています。ただし、ユーザーモードでの使用はシステムモードと一部動作が異なるものがあります。

接続先のPCはWindows Professionalでなくても接続できました(Homeで接続できることを確認)。ユーザー毎の利用状況を知るためには接続先PCの接続ログを見るしかありません。

さいごに

SEILはリモートアクセス機能を備えた高機能ルーターで、RDPによるテレワークを想定されたものではないです。そのため、シンクライアントライクな使用を想定されたDesktop VPNとの単純な比較はできません。そのため、「テレワークを早期に実施したい!」という要望があれば、Desktop VPNのほうが簡単に素早く導入できるため良いと思います。

ただ、どちらのサービスも提供企業が期間限定の無償提供をしているサービスです。
将来に向けてテレワーク環境を維持するのであれば、管理者の運用負荷や維持費用を考えてサービスを選定する必要があります。

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