ネットワークの構成においてループは御法度です。
ループが発生してしまうと、ネットワーク速度の低下や通信不能状態になってしまう可能性が高いからです。
エンジニアならこのことを知っている人も多いでしょうが、それ以外の人には『なんのこっちゃ』って内容です。
そのため、会社のハブ等に誤ってLANケーブルを挿してループ構成を作られてしまうと、管理側としては原因の特定が非常に難しくなってしまいます。
まあ、それはそれとして、先日バッファロー製のハブを入手しました。
LSW4-GT-5EPという製品で、全ポートがIEEE802.3ab (1000BASE-T)に対応している5ポートのハブです。
以前購入したTP-LINKのハブに比べるとやや重く、厚みもありますが、マグネットが付いているのがGoodです。
さて、この製品には『ループ検出機能』なるものが付いています。
ループ構成をあえて作ってみたらどうなるのか・・・知りたくなりました。
POWER/LOOPと表記されている部分のLEDがどうなるのか・・・試してみました。
通常の状態
ループ構成になっていない場合のハブのポートLEDの点灯状態です。
POWERと使用しているポート1がグリーンに点灯しています。
ポート2は100Mbpsでリンクアップしているのでオレンジ色です。
ループ状態
ハブでループ構成を作るために、使用していない4ポートに挿したLANケーブルのもう一方を5ポートに差し込む、ということをやりました。
ループ検出
ループ構成を作ったところさっそくループ検出機能が動作し、ループ検知されました。
POWER/LOOPのLEDが赤色になり、ループ構成になっているポートと同時に点滅を繰り返すようになりました!
分かりにくいかもしれませんがGIFアニメにしてみました↓
ループ発生個所が分かるのでGOODですね。
気づいたこと
ネットワークダウンが発生する
分かっていたことではありますが、実際に今回のループ構成を作ってみたところ、ループ中は自宅のLANは通信不能になりました。
Wi-Fiも使えません。
おそらく、ループ構成によって発生したブロードキャストストームによってルーターのCPUリソースが食いつぶされた状態になったものと思われます。
ループ構成を解消してから1分もしないうちに再び自宅LANは通信可能になりました。
これが会社のLANで発生したと考えたら、、、少し震えが止まらない。。。
ループ防止機能ではない
LSW4-GT-5EPには『ループ検出機能』はついていますが、『ループ防止機能』はついていません。
あくまで『検出』してくれるだけです。
そのため、ループ構成によるネットワークの速度低下や通信不能状態は回避できません。
ループ防止機能を搭載したハブの場合は、ループしているポートをシャットダウンして使えなくすることで、ネットワーク全体への影響がないようにしてくれるようです。
感想
ループ検出機能を試してみました。
赤色LEDの点滅で分かりやすかったです。
ループ防止機能が付いているスイッチングハブも販売されていますが、個人的には『ループ検出機能』があれば十分かなと思います。
個人での使用であればループ箇所が分かるだけでも十分ですし、企業によってもループによる一時的な回線ダウンが許容できる(少しは怒られるかもしれないけど)場合は、このようなハブでも使っていいと思います。
ループ検出されていればその箇所を解消すればいいだけなので。
ちなみに私の所属している会社のハブにはこのような機能は一切ついておりませんし、ループ防止機能もありません。
ループによるネットワークダウンが発生したら、ネットワークの上流のほうからポート抜き差しして辿っていきます。
ユーザーがループを発生させてしまうのは仕方がない部分があるので、ループができないような仕組みで運用していくってことが必要なのかもしれません。
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