エレコムのWEBカメラをUbuntuで使ってみようと思い、USB接続したところ認識しませんでした。
WEBカメラの型番はUCAM-DLE300Tでホットプラグに対応している機器のはずなので、接続すればすぐに使えると思っていたのですが、そうはいきませんでした。
Ubuntuにもともと入っているCheeseを起動してみても「デバイスが見つかりません」と表示されWEBカメラが認識されていない状態でした。
環境
<パソコン>
- Ubuntu 20.04.1 LTS
<WEBカメラ>
- UCAM-DLE300T(UCAM-DLE300TPN)
2011年頃に発売された製品ですが、フルHD画質の解像度に対応している機種です。
画質は今のWEBカメラと比べると、よくはないです。
状況の確認
WEBカメラを接続した状態で確認をしてみます。
dmesg
そもそもWEBカメラを本当に認識していないのか?
確認するためにdmesgを見てみました。
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$ dmesg | grep -i usb ~省略~ [ 60.941635] usb 1-3: USB disconnect, device number 5 [ 63.869589] usb 1-1: new high-speed USB device number 6 using xhci_hcd [ 64.070870] usb 1-1: New USB device found, idVendor=056e, idProduct=700e, bcdDevice= 1.00 [ 64.070877] usb 1-1: New USB device strings: Mfr=1, Product=2, SerialNumber=0 [ 64.070881] usb 1-1: Product: UCAM-DLE300T series [ 64.070885] usb 1-1: Manufacturer: ELECOM [ 64.083718] input: UCAM-DLE300T series: UCAM-DLE30 as /devices/pci0000:00/0000:00:14.0/usb1/1-1/1-1:1.0/input/input15 ~省略~ |
おお~
UbuntuではちゃんとWEBカメラを認識していました。
ということは、Ubuntu側の設定に問題がありそうです。
lsusb
dmesgでも確認できたのですが、lsusbもしてみます。
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$ lsusb Bus 002 Device 001: ID 1d6b:0003 Linux Foundation 3.0 root hub Bus 001 Device 004: ID 8086:0186 Intel Corp. WiMAX Connection 2400m Bus 001 Device 003: ID 05e3:0608 Genesys Logic, Inc. Hub Bus 001 Device 005: ID 056e:700e Elecom Co., Ltd UCAM-DLE300T series Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub |
ちゃんとWEBカメラの表示があります。
rootユーザーでログインしてみる
root権限での作業が必要な可能性があると思ったので、root権限でログインしてみました。
一般ユーザーでも試しましたが、Cheeseを起動してみたところWEBカメラが使えました。
ちゃんとカメラの画像が表示されます。
・・・ということは、権限が関係しているようです。
設定変更
WEBカメラを一般ユーザーは使えない、root権限ユーザーは使える、という状況です。
ということでデバイスファイルの権限を確認してみました。
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# ll /dev/video* crw-rw----+ 1 root video 81, 0 2月 26 22:29 /dev/video0 crw-rw----+ 1 root video 81, 1 2月 26 22:29 /dev/video1 |
/dev/video0と/dev/video1という2つが存在していて、rootが所有者、videoが所有グループでした。
それならば、所有グループに一般ユーザーを追加してあげればよさそうです。
ということで設定変更してみます。
再び一般ユーザーでログインし、設定変更をしました
まずはvideoグループの確認です。
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$ cat /etc/group | grep video video:x:44: |
一般ユーザーはvideoグループにはいませんでしたので、ユーザーを追加します。
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$ sudo usermod -a -G video $USER |
もう一度グループを確認します。
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$ cat /etc/group | grep video video:x:44:[ユーザー] |
これでvideoグループに一般ユーザーが追加されました。
そして一度再起動したら一般ユーザーでもWEBカメラを使うことができるようになりました。
ちなみに、Cheeseは予想以上に設定できる項目が多かったです。
まとめ
- WEBカメラがOSで認識されているか確認
- デバイスファイルの権限を確認
- デバイスファイルの権限を編集して使用したいユーザーを追加する
大変勉強になりました。
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